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臨床心理士・公認心理師指定大学院入試の時期別勉強法【心理英語編】

こんにちは!2019年秋入試で2つの心理系大学院に合格したあみかです。

 

前回指定大学院の心理学の勉強法についての記事を作成しましたので、今回は心理英語の勉強法についてお伝えしようと思います。

 

前回もお話しましたが、こういった勉強法の情報がすでにネット上にいくつかあることは知っています。

しかし、その数が非常に少ないので、いくつかあるうちの1つとして活用してください。

 

私が勉強するときには困ったので、少しでも足しになればと思います。

いくつかあっても1つ1つ書いてあることは少しずつ違うと思うので、自分の状況や合う方法を使ってください。

 

それでは前置きが長くなりましたが、始めたいと思います!

 

 

心理英語の試験について

 

時期別勉強法をお伝えする前に、院試の心理英語の試験の概要についてお伝えします。

 

 

問題形式

 

基本的に、心理学に関する英語長文が出題されます。

それを全文和訳する問題、部分和訳する問題、英文の内容に関する説明問題、和訳問題などが出題されます。

 

まれに、選択式の英単語穴埋め問題や英語でライティングをさせる問題が出る大学院もあるようです。

 

しかし基本的には、和訳系が多い傾向にあります。

そうなる理由としては、そもそも英語の出題目的が英語論文を読む力があるかどうかを見るためだからです。

 

そのため、「書く力」よりも「読む力」を求められます。

 

 

また、心理学に関する英語長文の他に、心理学に関する英語の論文がそのまま出題される大学院もあります。

 

その場合は、英語力を鍛えるだけではなく、日頃から論文を読む練習をして論文の形式に慣れる必要があります。 

 

また、英語の辞書持ち込み可のところや貸し出しされるところが多いです。

 

 

3つの勉強

 

上記のような問題を解けるようになるために、3種類の勉強をする必要があります。

すなわち、単語、文法、長文和訳です。 

 

 

英文法

 

文法は大学受験等で既に十分に勉強している人は不要です。

文法は和訳に必要な知識だけならばそんなに忘れやすい内容を含まないので、復習もあまり必要ありません。

 

実際に長文和訳するときに忘れている文法に気づいたらその都度復習すれば十分です。

 

基準としては、協調構文、関係詞、itやthatの役割の理解が十分だという自信のある方はそれほど勉強しなくても大丈夫です。

 

 

英単語

 

単語に関しては、全ての人が勉強しなければなりません。

例え難関大学に合格した人であってもです。

 

なぜなら、院試の英文では、一般的な英単語の他に、心理学特有の単語が出てくるからです。

 

例えば、一般的な単語帳に「偏桃体」「神経性やせ症」といった単語はまず出てきませんが、院試では頻出です。

 

 

また、知っている単語でも心理学の領域では異なる訳し方をする単語が多々あります。

それは辞書にすら出てこない訳し方であることもあります。

 

そういった単語に関しては、別途覚えなくてはなりません。

 

もちろん、一般的な単語を十分に覚えられていない方はそれも覚えなくてはなりません。

 

 

また、辞書が使えるところが多いと書きましたが、分からない単語をいくつも調べていたら制限時間にとても間に合わないので、結局覚えなければなりません。

 

 

そして、単語力、文法力が身についてきたら、実際に英文和訳に取り組んでいきます。

英文和訳に関しては後ほどお伝えします。

 

 

時期別勉強法

 

それでは、時期ごとにするべきことをお話しします。

 

ここでは心理学部の学生であることを前提とします。

他学部の方や社会人の方は更なる勉強が必要です。

 

大学1~2年

 

 大学受験で培った英語力を落とさないようにしましょう。

 

この時期は、受検に向けた勉強としては、心理学よりも英語の方が向いています。

 

心理学は、授業で先に学習してからでないと勉強しにくい部分がありますが、英語はそうではないからです。

かつ、英語は心理学よりも勉強の成果が出るのに時間がかかります。

 

大学受験で上位校に合格した人は復習程度で問題ないかもしれませんが、そうでない人は先ほど言いました通り文法・単語力の強化が必要です。

 

 

この時期に有効なのは、文法、単語の2つです。

単語は心理学の用語ではなく、一般的な単語の学習を進めると良いです。

 

心理学の用語を勉強しようとすると、日本語でも意味の分からない用語ばかり出てくると思いますので、それらを覚えるのは非効率です。

 

 

一般的な単語に関しては、英検2級に合格できるレベル、ターゲット1900(レベルの単語帳)を覚えた方であれば問題ありません。

 

しかし人間は忘れるものですので、定期的に復習することをお勧めします。

 

もちろん、元々覚えられていない方は、速いうちに覚えましょう!

 

大学3年

 

徐々に院試の対策を始めていきましょう。

 

この頃から心理学特有の英単語の暗記をお勧めします。

単語は速く始めるのに越したことはありません。

 

 

さて、心理学の単語を覚えるのには、心理系の単語帳を使うほかありません。

それに関しては、「心理院単」という単語帳をお勧めします。

 

というより、心理系の単語帳は数が少ないのでほぼこれ一択です。

私も長らく愛用しました。

 

1500語収録されており、心理学に関する例文付きです。

時間があるなら、本格的な長文和訳の練習に入る前にこの例文和訳を練習するのも良いと思います。

 

また、先ほど触れましたように、この段階でも日本語でも意味の分からない単語というのは出てくると思いますが、その都度調べるようにしましょう。

 

勉強のペースは遅くなりますが、時間には余裕があるので確実に覚えていきましょう!

 

 

※「心理院単」以外に、「心理系大学院入試頻出英単語」という単語帳も以前は使われていたようですが、心理院単が発売された今はあまり有用とは言えません。

気になる方は調べてみると良いと思いますが、Amazonのレビューも悪く、私は心理院単でいいと思います。

 

 

 ↓心理院単 サイズはかなりコンパクトです。

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次に長文和訳の練習は、「ヒルガードの心理学(第16版)」という本を和訳するという方法がメジャーです。

 

これは英語の心理学の教科書で、英語版と日本語版が出版されています。

両方用意して英語版を訳し、日本語版を見て答え合わせします。

 

これは非常に大変ですが、必ず力になります。

 

 

ただし、英語版はまだマシなのですが、日本語版はびっくりするほど高いです。

 

重要な投資だとは思いますが、買うのが難しい場合は英語版のみで学習を進めると良いです。

「答えがない」ということになり、少し非効率的ですが、単語などを調べながら自力で頑張るのは不可能ではありません。

 

また、大学の図書館にある場合は、毎回それを参照するのも良いでしょう。

 

心理学の勉強にもなりますので、工夫して学習してください! 

 

 

大学4年春~

 

大学4年になっても、ヒルガードの心理学がまだ終わっていない方は引き続き取り組んでください。

 

単語も一般用語・心理学用語共に覚えていきましょう。

また、もし覚えていても、こまめに復習しましょうね。

 

 

そして、この辺りから大学受験用の心理英語の長文和訳の問題集を利用すると良いです。

 

実際の本ではなく参考書を使うメリットとしては、文法の解説が豊富な点、関連する単語が覚えられる点などがあります。

 

 

参考書のおすすめは「心理英語 読解&文法マスター」と「公認心理師臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理英語編」です。

 

どちらも、何かの心理学の本または心理論文を引用した長文を用いています。

1題1題に全訳と分かりにくい文の解説などがあります。

 

さらに、いくつかの文法の簡単な解説があります。

文法に自信のある方はこれらの本の附属のみで復習が完了すると思います。

 

 

 

違いをお話していくと、前者の読解&文法マスターの方は心理院単と同じ出版社のものです。

 

こちらは文法の解説が非常に丁寧で、それぞれの用語に関する簡単な心理学の解説もあります。

基本的に全訳のみで、その他の問題には対応していません。

 

 

制限時間が書いてあるのが地味に良いところです。

 

ちなみにこの制限時間は勉強し始めたばかりの頃はなかなか厳しいので、入試前には制限時間内に解けるようになれば十分です。

 

 

基本的に直訳ですが、直訳すぎるとおかしいところは多少意訳してあり、非常に使い勝手がいいです。

巻末に熟語一覧があり(赤シートで隠せる)、一般的な単語の復習などで熟語を学習していなかった方はこれで学習すると良いです。

 

残念ながら、心理院単には熟語はありませんので。

 長文解きながら出てきたものを覚えるでもいいですが、頻出のものはまとめて覚えてしまった方が楽です。

 

 

後者の鉄則10&キーワード100の方は、他に心理学編、心理統計編、院試実践編があり、シリーズとなっています。

 

これらは私はすべて利用しましたが、本当に勉強しやすいです。

特に心理学編とは100のキーワードが完全に対応していて、そちらで出てきたキーワードに関する英文が出てきています。

 

心理学編を勉強している方は併用すると良いでしょう。

 

 

こちらは、全訳以外にも、部分訳問題、要約問題などが出ています。

特に要約問題の対策が必要な方はこちらを用いると良いでしょう。

 

しかし、この参考書は文法の解説が少なく、意訳が多々見られますので、英語が得意でない方には少し難しいです。

難しい大学院を目指す方は、このくらいの意訳ができるといいのかもしれません。

 

ちなみに制限時間は書いてありません。

 

 

まとめますと、基本的には、まず読解&文法マスターの方を使うことをお勧めします。

それだけでは量的に十分でない方や、要約問題に取り組みたい方はそれに加えて鉄則10&キーワード100の方を使うと良いでしょう。

 

 

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また、志望校で英語論文が出る方は、実際に関心のある分野で結構ですので、英語論文を読んでいきましょう。

卒論や大学院の研究計画に関連する論文を読むと一石二鳥ですよ。

 

 

夏休み・直前期

 

直前期も、ひたすら単語の復習と英語長文の和訳を進めましょう。 

この時期から始めることとしては、過去問に取り組むこと、紙辞書に慣れることです。

 

過去問を問題形式をみるだけで実際に解いていなかった方は解いていきましょう。

そして時間配分や当日の解き方などの計画を立てましょう。

 

 

また、特に過去問を解くときには、紙辞書を使うようにしましょう。

 

紙辞書は調べるのに時間がかかります。

意外とすぐにアルファベット順が分からず、時間がかかることもあります。

 

過去問演習のときだけでなく何度か使って慣れておきましょう。

 

 

ちなみに、それ以前から紙辞書を使う必要はありません。

むしろ勉強の時間効率が悪くなるだけですので、紙辞書はそれに慣れるために直前期に使うだけで十分です。

 

 

受験勉強期間が短い場合

 

さて、ここまでは理想的な勉強スケジュールを書いてきました。

 

しかし、心理学編のときにも書きましたが、実際にはもう大学4年だけど全然勉強できていないということもあると思います。

そんな方のために、効率がそれほど良くないものをそぎ落として紹介します。

 

 

まず、ヒルガードの心理学は読まなくてもいいです。

 心理院単と読解&文法マスターを使って勉強していきましょう。

 

参考書というのは、時間を節約するためにあるものです。

 

また、一般的な単語はわざわざ単語帳を使って覚えずに、出てきた単語を覚えていくスタイルにしましょう。

 

 

そうは言っても、英語に関しては、元々の英語力によっては短期間では難しいかもしれません。

文法、単語は短期間で詰め込みにくいものだからです。

 

しかし、上記の勉強法でできる限り頑張ってみてください。

 

 

そしてこれまた心理学編にも書きましたが、実際に私は、本当はここに書いたスケジュール通りには全く勉強できていません。

こうできたらなんと良かったか、という後悔をもとに、皆さんには余裕を持って勉強してもらいたくて書きました。

 

 

一般的な単語はそれなりに覚えていたのと、文法もある程度覚えていたので、心理院単と長文参考書を用いて勉強を進めました。

心理院単だけは早いうちから少し覚えていましたが。

 

本当に、単語だけでも早めに覚えておくとぜんぜん違うので、皆さんは余裕をもって勉強してください!

 

それでは、健闘を祈ります。

 

 

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